ミャンマーの教育制度は、初等教育から高等教育まで幅広く整備されています。
そこで本記事では、ミャンマーの義務教育の概要、中等教育や高等教育の現状、教育改革の進展などについて詳しく解説します。
教育改革や世界大学ランキングの躍進、コロナ禍の影響など、近年の教育事情まで網羅し、ミャンマーの教育について徹底解説していますので、ぜひご参考ください。
ミャンマーの現状について
ミャンマーは政治的混乱で当面は低成長が続くとされていますが、大きな潜在能力を持つ国です。現時点で約5,700万人の人口を持ち、平均年齢28歳という若い労働力が経済成長を支えています。
宗教は仏教徒が約9割で、国の主要産業は農業、天然ガス、製造業となっています。また、2023年時点のミャンマーの平均月収は547,000 MMK(約3.9万円)、平均年収は6,560,000 MMK(約47万円)です(参考:Average Salary in Myanmar 2023)。
GDP成長率は、クーデター前で平均6%以上を記録しており、アジア最後の未開拓市場としてその成長余地に期待が寄せられています。
ミャンマーの教育制度について
ミャンマーの教育制度は、初等教育から高等教育まで幅広く整備されています。
ミャンマーの義務教育は5~10歳までの5年間の初等学校から始まり、中等教育は前期中等学校(4年間)と後期中等学校(2年間)で構成されます。高等教育は大学、短期大学、高等専門学校で行われ、学士課程は3~6年です。
すべての学校は政府の統括下にあり、教育方針や教育課程は教育省が管轄しています。
以下では、初等教育、中等教育、高等教育それぞれについてさらに詳しく解説します。
ミャンマーの初等教育(義務教育)
ミャンマー政府は1980年代から初等教育の充実に力を入れており、小学校の数は1989年の31,496校から2016年には45,387校に増加しました。小学校の就学率は2014年時点で87%で、2001年度からは学年末試験に代わる「学力継続評価制度」が導入され、各教科の修了テストで児童生徒の学力を評価しています。
ミャンマーの中等教育
中等教育は、前述のとおり前期中等学校(4年間)と後期中等学校(2年間)からなります。1997年度までの学年末試験による進級制度は廃止され、2001年度からは初等教育と同様に「学力継続評価制度」が実施されています。
また、11年生の卒業と大学入試を兼ねた「全国共通試験」がミャンマ-試験委員会により実施されています。
ミャンマーの高等教育
ミャンマーの高等教育機関は、大学、短期大学、高等専門学校に分かれています。国立大学は2020年度で174校あり、修士課程以上のUniversityや学部のみのDegree College、2年制のCollegeに分類されます。授業は全国共通のシラバスとテキストを使用し、講義形式が中心です。
また、主要な16の大学はオートノミー大学として認定され、独自の運営が許可されています。
ミャンマーの教育改革と国際化
テイン・セイン政権下では、無償義務教育、基礎教育就学率向上、教員の人材育成、奨学金制度、国際化政策などの教育改革が進められました。
また、その後のアウンサンスーチー政権下では「国家教育戦略(NESP)」に基づき、教育全般に関する新たな施策が実行されています。
しかし、軍によるクーデター後は大きく情勢が変わり、不安定な状態が続いています。
世界大学ランキングの躍進
ミャンマーの大学は、世界大学ランキングで近年大幅に順位を上げています。2020年1月のランキングでは、ヤンゴン大学が7012位にランクインし、2016年の13072位から大きくランクアップしました。
また、マンダレー大学も同様に順位を上げ、飛躍的な成長を見せています。
コロナ禍の影響と今後の展望
2020年3月23日にミャンマー国内で初の新型コロナウイルス感染者が確認され、全国の学校や大学が閉鎖されました。ミャンマー教育省はオンライン教育の準備を進め、2021年1月から大学院のオンライン授業が開始されました。ヤンゴン大学では100周年記念式典がオンラインで開催され、研究発表会も行われました。
以上のとおり、ミャンマーの教育制度は近年の改革により大きく変化しています。特に高等教育においては、大学の自治権拡大やオンライン教育の導入が進んでいます。
今後も教育の質の向上と国際化を目指し、さらなる発展が期待されていますが、上述のとおり、軍によるクーデター後は大きく情勢が変わり、不安定な状態が続いているのが現状です。
特定技能ミャンマー人の在留数と産業分野
ミャンマー国内では不安定な情勢が続いているため、大学卒業後は仕事を求めて国外(日本)へ渡る若者も近年増加しています。特に、2019年に日本で新しく導入された在留資格「特定技能(就労ビザ)」の取得を目指して日本に渡る若者が増えています。
特定技能ビザで日本に在留するミャンマー人は2023年6月末時点で8,016人となっており、ベトナム・インドネシア・フィリピン・中国に次いで国内では5番目に多い国となっています。
また、産業分野別に見ると、介護分野の割合が高い点がミャンマー市場の特徴です。全体の8,016人に対して介護分野で働く特定技能ミャンマー人は2,877人となっており、全体の約35%を占めています。
介護分野での在留数に限ると、ミャンマーはベトナム・インドネシアに次いで国内で3番目に多くなっています。
出典元:出入国在留管理庁 特定技能在留外国人数(2023年6月末時点)
ミャンマー人の採用は登録支援機関を活用する
ミャンマーの若い労働力を求め、日本企業の採用活動も近年活発化してきています。
しかし、特定技能ミャンマー人の受け入れに際して、日本語教育や文化研修、定期的なフィードバックや支援、教育プログラムの実施など、すべてを受け入れ企業側が実施することは簡単ではありません。
そんな時は、人事業務や一部の支援業務(定期面談や生活のサポートなど)を日本の登録支援機関に委託するのも一つの選択肢です。また、委託する際はミャンマーに強い登録支援機関を活用することで、よりスムーズな受け入れを可能にすることはもちろん、蓄積されたマネジメントノウハウの共有などを受けることも可能です。
特定技能ミャンマー人の採用・支援は「Funtoco」にお任せ
登録支援機関である「Funtoco」では、累計1,100名以上の特定技能外国人を企業様にご紹介してきました。圧倒的に高い定着率が強みで、Funtocoが紹介する特定技能外国人の企業定着率は全業種平均で85%以上、介護分野にいたっては90%以上となっています。
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日本で初めてミャンマー人の特定技能ビザを介護分野で取得したのもFuntocoです。
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