• 最新の有効求人倍率(2020年6月)
  • 各業種での比較
  • まとめ

最新の有効求人倍率(2020年6月)

昨日、2020年6月の有効求人倍率が発表されました。コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、季節調整値で1.11倍となり5月から0.09ポイント下がり、2020年に入り下降状態が続いています。

その中で、弊社が注力する介護分野をはじめ、外食、宿泊の分野はどのように有効求人倍率が変化をしているのかをみていきます。


各業種での比較

まずは介護分野と全産業平均との比較です。こちらは政府統計の職業別有効求人倍率からデータを抽出しております。下記が直近2年の比較のグラフになります。

有効求人倍率の推移(直近2年・介護と全産業平均)

全産業平均が下がり続けている中で、介護サービスの職業に関しては、コロナウイルス感染症の影響を受けてはいるものの、依然として有効求人倍率が高い状態が続いています2025年問題や経済産業省の試算による2035年の79万人の人材不足など、将来的にはどう工夫しても国内人材だけでは限界がある分野です。

経済産業省の試算による介護人材不足

だからこそ弊社は外国人人材を特定技能制度で介護業界にクリーンかつコストを抑えた形で進めていく事業をしているのですが、外国人人材も海外から入国ができない状態が続いています。

現状であれば、求人がある介護業界に他業界から人材流入があるのではないか、と思われる方が多いと思います。確かにその通りなのですが、かつてのリーマンショックの時も同じような状態になったときの興味深いデータがあります。

厚労省データ リーマンショック時の介護業界雇用

厚労省のデータなのですが、リーマンショック時に23.3万人が介護業界に流入してきたのですが、その反面21.8万人の離職者が出ています。この経験を持っている介護業界の方も多く、前回と同じようなことが起こる可能性を見据え、他業種からの流入にも慎重になっている側面があると推測しております。

ちなみに2012年3月から2020年6月までの全産業平均と介護の有効求人倍率を比較すると、全産業平均の流れに沿ってきたことがわかりますが、このコロナ期に変化が生まれていることがみてとれます。今後、どのように推移していくかは不明ですが、注目していく数値になることは間違えないです。

友好求人倍率の推移(2012年3月〜2020年6月・介護と全産業平均)

次に介護だけではなく、外食と宿泊も含めた3業種の比較をみていきます。弊社が取り扱う分野のため、この3業種となり、特定技能でも含まれている分野になります。

友好求人倍率の推移(直近2年 介護・外食・宿泊)

介護と違い、外食と宿泊は大きな影響を受けているのがわかります。休業要請や休業中な店舗も多く、厳しい状態が続いていることがわかります。特に、海外のお客様の比率が大きかった業態や店舗は大打撃を受けています。今後どのように推移するかは不明ですが、厳しい状況はしばらく続きそうです。


まとめ

コロナウイルス感染症の影響は大きく、ほとんどの業種の友好求人倍率が下がっています。しかし、介護の分野はあまり下がっていないことがみてとれます。様々な要因がありますが、対人の仕事が多いため、感染を懸念している可能性も考えられます。しかし、どの仕事はなくてはならないものであり、いずれは外国人の力は必ず必要になる分野です。厳しい状況は続いていきますが、外国人に日本で働くチャンスを作れるよう、日本にパワーを与えられるように、弊社でできることをしていきます。