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特定技能外国人の人数とルート〜介護編〜

  • 介護分野の特定技能外国人になる方法
  • 介護分野の特定技能外国人の人数とルート
  • 今後の見通し

介護分野の特定技能外国人になる方法

介護分野の特定技能は他分野と同様、技能実習ルート、試験合格ルートに加え、EPA(経済連携協定)の介護福祉士候補者から特定技能になる方法もあります。

ややわかりづらいのですが、厚生労働省から出されている資料でも複数のルートがあります。

外国人 介護 ルート

EPAは、介護福祉士の試験に合格すれば在留資格「介護」のビザで就労が可能になりますが、不合格の場合は帰国するというのが従来のルールでした。しかし、特定技能制度ができてからは、試験不合格の場合は、特定技能の試験を合格したものとみなされ、特定技能にそのまま移行できるルールとなりました。 そのため、介護分野の特定技能は、試験合格者、技能実習修了者、介護福祉士試験不合格のEPA修了者という3つのルートが存在しています。

では、現在介護分野で働く特定技能外国人はどのルートからの方々なのかということをみていきます。


介護分野の特定技能外国人の人数とルート

毎四半期に法務省から出されているデータを基に人数とルートを追っていきます。そのため、最新の数字は2020年3月末のものになります。この時点での介護分野の特定技能外国人は56人になります。

ただ、ルート等の詳細は出ていないですが、最新の数字では、2020年5月末現在で、介護分野の特定技能外国人は118人。2ヶ月で倍以上の人数になっているため、2020年6月末の数字が出た時点で再度まとめる必要がありますが、ひとまず2020年3月末のデータでまとめていきます。

まずは、56人のルートをみていきます。

試験ルート 技能実習ルート EPAルート 合計
全世界 14 0 42 56
割合 25% 0% 75% 100%

なんと、試験合格者ルートの割合はわずか14人で全体の25%。それ以外の42人は全てEPAルートになっております。

以前の記事で、国内外の試験の合格者数を取り上げているのですが、試験合格者数が2020年3月時点で日本国内だけでも500人はいる推測になるため、あまりにも少ないと感じてしまいます。

では、その56人はどの国の方々なのかをみていきます。

試験ルート 技能実習ルート EPAルート 合計
中国 3 0 0 3
インドネシア 6 0 20 26
フィリピン 4 0 20 24
ベトナム 1 0 2 3

インドネシアとフィリピンが26人、24人とほとんどを占めています。EPAが元々行われている国なので、当然かもしれませんが、圧倒的にこの2カ国の方々が2020年3月末時点では多くなっています。その他に中国とベトナムの方が3人ずつ。2020年3月末時点で、4カ国の方々しか介護分野の特定技能では就労していないことになります。かなり偏りがありますね。

では、最後に四半期毎の推移をみていきます。データがあるのが2019年6月末からのため、その数字でみていきます。

試験ルート 技能実習ルート EPAルート 合計
2019年6月末 0 0 0 0
2019年9月末 0 0 16 16
2019年12月末 0 0 19 19
2020年3月末 14 0 42 56

2019年はEPAルートだけという衝撃の事実です。フィリピンでは2019年4月から、日本では2019年10月から特定技能の試験が開催されていましたが、試験合格者は圧倒的に少なく、2020年に入ってから徐々に増えてきているというのが現状です。

今後の見通し

あくまで弊社の考えではありますが、今後は試験合格者が一気に増えていくと考えています。コロナウイルス感染症の影響で海外からの入国がなかなかできないため、しばらくは日本国内の合格者が資格変更によって特定技能ビザになることがメインになると思いますが、2020年5月時点で118人に増えており、この中には弊社が支援をしている4人も含まれています。

ただ、5年で6万人という数字を考えるとまだまだ少なすぎる現状があります。コロナウイルス感染症の影響もありつつですが、今後どう推移していくが、今後の介護業界への大きなポイントなると考えられます。